ミトコンドリアDNAシーケンスの編集

ミトコンドリアDNAコントロール領域由来の生のシーケンスデータを含むシーケンスリストを選択します。別ウィンドウで開くために、リストをダブルクリックして下さい。シーケンスビュー右のGeneralタブ内のColorsをQualityで色付けするようBase Call Qualityを選択します。シーケンスの品質によって塩基がハイライトされます。-青い色が暗いほど、クオリティが低いという意味です。

ズームアウトすると各塩基やクロマトグラムのピークが見えなくなりますが、シーケンスの品質の示すグラフが見えます。スクロールすると、各シーケンスの品質が末端で劇的に下がっているのが見えると思います。クロマトグラムが良い領域と悪い領域でどのように見えるか、最低でも50%にズームしてみましょう。あるシーケンス(CLG3)にはシーケンスが無く、シーケンス反応が失敗していることがわかりますので、これはリストから削除します。シーケンスSRE1は、読めないシーケンスの手前にある品質の良い領域が短いので、これも消しましょう。編集したシーケンスリストをSaveしてウィンドウを閉じます。

Annotate and Predict>Trim Endsをクリックし、シーケンス末端から品質の低い塩基をトリムします。下図のように"Remove new trimmed regions from sequences"を選択し、Error probability limitを0.01にします。トリミングが終わったら、OKをクリックし、Saveをクリックして下さい。


ここからアラインメントしてもっと効果的にシーケンスを編集できるようにします。もう一度sequence listを選択して、Align/Assemble>Multiple Alignをクリックして下さい。MUSCLEアラインメントアルゴリズムを選択し、デフォルト設定で解析を行って下さい。

アラインメントをダブルクリックして開き、50%くらいまでズームすると、ベースコールとクロマトグラムが見えます。クロマトグラムが見えない場合は、GraphsタブのShow Graphsにチェックが必要です。3'末端までスクロールすると、ベースコールがGGGGGGGGAAGGGGGGGGGモチーフの後弱くなっているのが見えると思います(下記のスクリーンショット参照)。多くのシーケンスで、このモチーフに続く領域は既にトリムされています。Allow Editingをクリックし、consensusシーケンスの563塩基目から後ろの塩基を選択し、deleteキーを押して、残っているシーケンスをトリムして下さい。コンセンサスシーケンスの編集はアラインメント内の全てのシーケンスに適用されます。この領域はいくつかのシーケンスでは既にトリムされていますが、シーケンスを全て同じ長さに揃えるために、アラインメントのスタートにある最初の20塩基を削除して下さい。



オリジナルのシーケンスに変更を適用したい場合は、SaveをクリックしてYesを選んで下さい。オリジナルの生データファイルを残しておきたい場合は、Noを選択した方が良い(オリジナルシーケンスに変更を適用しない)ときもあるのでご注意ください。

このアラインメントは、GeneiousのTreeでシーケンスの系統樹の構築に使用できます。系統樹の構築や解釈の詳細は、Biomatters社ウェブサイトのPhylogenetic Tree Buildingチュートリアルや、トミーデジタルバイオロジー社ウェブサイトのソフトウェア製品>Geneious>チュートリアル&ケーススタディ>Geneiousケーススタディ_植物DNAの解析 をご参照下さい。


Exercise 2: 2方向の核シーケンスデータの取り扱い