Exercise 4: ペアのCRISPRサイトを見つける

CRISPR/Cas9ターゲットの特異性を上げる方法の一つに、ターゲットサイトの逆相補鎖のガイドRNAのペアとミュータントCas9-D10Aニッカーゼの使用があります。反対鎖に一つずつある2つのニックが二重鎖構造の崩壊を模倣し、ホモロガスでない末端にくっつくようになります。各一つのオフターゲットニックが塩基除去修復パスウェイによってより忠実に修復されるので、オフターゲット相互作用が軽減されます。

このエクササイズではLYP1 CDS上の修復サイトを見つけるためにFind CRISPR Sitesを行います。LYP1 CDSドキュメントを選択し、Cloning→Find CRISPR sitesをクリックして下さい。

Speed and Filter StrategySlow - Score all sitesにします。このエクササイズでは、全てのサイトをスコア化したいからです。それ以外は前のエクササイズと同じ設定のままにしておいて下さい。

ペアのCRISPRサイトを見つけるには、Pair CRISPR sitesの隣のボックスにチェックを入れて下さい。Maximum overlap of paired sitesでサイトの重なりを最大どれだけ許容するか、Maximum allowed space between paired sitesでペアのサイト間の距離を最大どのくらいまで許容するか設定できます。これらの距離は5'、CRISPRサイトのPAM末端から測っています。今回はデフォルトの数値の6と16を使用します。

ウィンドウが下記のように見えていると思います。OKをクリックして検索を開始します。



GeneiousがペアのCRISPRサイト3つをアノテーションしました。



Pair CRISPR sitesを使用すると、Geneiousは設定した最大オーバーラップと最大スペースを考慮して、少なくとも1ペアのサイトをアノテーションします。設定の範囲内でサイトにペアが無い場合はアノテーションしません。

各CRISPRサイトのペアには"paired CRISPR score"がついています。CRISPRのアノテーションにマウスオーバーすると、そのサイトのペアのCRISPRスコアが見られます。このスコアは2つの個々のCRISPRスコアを平均化したものです。高い平均スコアを持つペアのCRISPRサイトは線で繋がっています。色付けは各CRISPRサイトのスコアではなく、ペアのスコアによってなされます。

これでCRISPRのチュートリアルはお終いです。