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Gibson Assembly チュートリアル

This tutorial was developed by:
Jonas Kuhn
Biomatters Ltd., New Zealand / ESBS Strasbourg, Europe

別名Gibson Cloningとしても知られているGibson Assemblyは、2つ以上のリニアなフラグメントを制限酵素無しでアセンブルする方法です。 フラグメントがシーケンス端でホモロガスであれば(下図の(a)参照)、一本鎖を作成してそれらをライゲーションすることができます。 この原理はSLIC (sequence and ligase independent cloning (Li 2007)), CPEC (circular polymerase extension cloning (Quan 2009) & SLiCE (Seamless Ligation Cloning Extract (Zhang 2012))のような他のクローニング方法でも見受けられます。 各方法との違いは、どのように一本鎖を作成するかです。CPECでは全配列を溶かし、SLICでは3'エキソヌクレアーゼ活性で切り出し、Gibson Assemblyでは5'エキソヌクレアーゼ活性で切り出します。



Gibsonは等温性の方法です。50℃において、T5エキソヌクレアーゼで5'末端からヌクレオチドを切断します(b)。 T5エキソヌクレアーゼは熱に耐性が無く、ある時間で失活します(c)。 オーバーラップするホモロガスな末端同士でアニールします。相補鎖が無い部分はポリメラーゼで埋められ(d)、ニックはリガーゼで閉じられます(e)。 これで二つのシーケンスが切れ目なく繋がった産物が出来上がります(f)。 更に、この方法では一つの環境で複数のシーケンスを同時に繋げることも可能です。そのため各クローニングで長いシーケンスを作成することができます。

このチュートリアルでは、Geneious内でGibson cloningを使用して、一つまたは複数のフラグメントのアセンブル方法を勉強していきます。Gibson cloningツールは、Gibson Assemblyの反応をシミュレーションし、ホモロガスな末端を作成するのに必要なPCRプライマーのリストを作成してくれます。

Exercise 1: 一つのフラグメント挿入でGibsonクローニング(基本)
Exercise 2: バッチクローニング(応用)