全アリル(対立遺伝子)の検出前に、コントロールスタンダードをチェックします。全コントロールのピークが正しく検出された場合、Geneious上ではコントロールスタンダードを自動的に調整、表示させます。
以下の全サンプルを選択します。 解析画面のTraces タブをクリックします。
Spacingの値を 80にセットし、 Allow Vertical Overlapと Scale X Axesのチェックを外します。
次にSizing method を 3rd Order Least Squaresにセットします。 Loci のボックスが New Lociと表示されたら準備完了です。
次に、蛍光標識のチェックを全て外し コントロールスタンダード (LIZ をチェックします。そして show tracesと show peak calls、 show peak labelsのチェックボックスをONにします。
ピーク検出の横線ががTrace下部に表示されます。(※ご利用のPCモニター解像度により横幅の表示は異なります。) Show Mouse Co-ordinates, Show Document Names, Y Axes Scale のチェックボックスも必要に応じてONにします。
ここまでの作業で、以下の画面が表示されています:
コントロールであるLIZが正しく認識されていないサンプルを探します。ここではサンプル番号: A01 と A03 です。 これらのサンプルを選択しDeleteします
削除が完了後、残った全サンプルを 選択lします。 Traceタブから再度各サンプルのLIZピークをチェックします。
A06サンプルについて以下の赤枠内にピークが無い部分に注目します。
Traces タブに戻ります。 A05, A06, A07サンプルを選択し各ピークを比較、並列に表示させます。 A06 サンプルだけにピーク消失が見られます。手動でこれらのピークを付け加えるか、480bp以降のピークを削除することができます。
(※ここでもし他の蛍光標識のチェックをONにしていた場合は LIZのみに戻しておきます)
今回のケースでは480bp以降にアリルが無いため、480bp以降を選択し、その範囲のピークを Remove PeakボタンまたはDeleteキーで消去します。もし誤ってピークを削除しなかった場合はこの後に用いられるsizing algorithmは正しく動作しません。
Ladderタブへ戻る際に作業を保存するかのダイアログが表示されるのでSaveし、 Ladder タブからA06サンプルを確認すると赤いベストフィット線に全ての青い点が正しくフィットしている図が表示されます。 Traces タブに戻り、 残った全サンプル を再度選択します。
A10 サンプルはピーク認識範囲が過剰にトリムされている状態なので、Tracesタブより画面上からドラッグして選択範囲を広げる必要があります。 灰色になっている選択範囲を左側に広げて、最初のピーク LIZ が60bp付近から選択されるようにします。(※今回のコントロールがGeneScan 600 LIZを利用しているため60bpを指定しています。) 作業をSave後に 残りサンプル を全て選択します。
すべてのラダー調整、トリム修正が完了後, (LIZ)のチェックボックスをオフにして、他の蛍光標識をチェックします。
X scaleのスライダーバーを一番左まで動かすか、虫眼鏡マークのマイナスボタンを何度か押し、各サンプルの全体を見渡すビューに調整します。
ここでコントロール(LIZ)を表示オフにして、6-FAM、VIC、NED各蛍光標識のチェックボックスをオンにします。A10 サンプルのみ確認すると、6-FAM、VIC、NED各蛍光標識にはピークが見られずに 赤色のPET だけに僅かなピークが確認できます。TracesタブでY Scaleスライダーバーを上に動かし、ピークの縦軸表示を変更可能で、ここで見られるPETピークはLIZコントロールと全く同じ位置にピークが検出されていることが分かります。(※PETとLIZにチェックを入れるとピークの位置を重ねあわせて表示できます。)
この2つのピークはPCR artefacts(擬陽性ピーク、不要物が増幅された)の可能性が高いことが分かるので A10サンプルを選びDeleteキーで削除して 残ったサンプルを 解析に利用します。
次はLocus情報の設定へ進みます。